「離婚の手続きで忙しいから、家を売るタイミングは離婚後でも大丈夫?」
「離婚前・離婚後、どちらのタイミングが損をせずに売れる?」
離婚ともに家の売却を検討する方は多いと思います。同時に、離婚前と離婚後、どちらのタイミングで売却すればいいのか疑問が沸いてくるのではないでしょうか
家を売るタイミングを判断するには、以下のポイントに注目しましょう。
●家の売却に時間をかけられるか or かけられないか
●離婚するまでに時間の猶予を設けられるか or 設けられないか
●離婚後に連絡を取り合えるか or 取り合いたくないか
上記のポイントを元に判断すると、離婚で家を売るべきタイミングが判断できるようになります。
▼離婚で家を売るタイミングの一例
このように、それぞれの夫婦で希望することや事情によって、離婚前・離婚後それぞれに家を売るタイミングが異なるのです。
そこでこの記事では、あなたにとってベストなタイミングを判断するために、離婚前に売るのがおすすめな人、離婚後に売るのがおすすめな人に分けて、わかりやすく解説いたします。
また、離婚を伴う家の売却はトラブルになるケースも少なくありません。事前にトラブルを回避するために、離婚で家を売る際に注意したいポイントについても解説していきます。
「離婚で家を売るタイミング」について正しく判断して、トラブルなく家を売り、離婚後の新生活をスッキリとした気持ちで過ごせるようにしていきましょう。
1.離婚で家を売るタイミングは離婚前?離婚後?
冒頭でもお伝えしましたが、離婚で家を売るタイミングは、それぞれの事情や希望することによって異なります。
離婚前・離婚後どちらに家を売るべきかは、ご自身で判断する必要があります。そこで、それぞれのタイミングに分けて、家を売るのがおすすめな人をご紹介していきます。
まずは、離婚前に家を売るのがおすすめな人について見ていきましょう。
1-1.離婚前に家を売るのがおすすめな人
離婚前に家を売るのがおすすめなのは、以下に当てはまる人です。
●家の売却完了まで離婚を待てる
●離婚後、お互いのやり取りは控えたい
●離婚後のトラブルはなるべく避けたい
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1-1-1.家の売却完了まで離婚を待てる
不動産の売却には時間がかかります。
通常の不動産仲介の場合、売却完了までに3〜6ヵ月の期間が必要となります。その上、もし物件の条件が悪ければ、それ以上の時間を要することもあります。
そのため、離婚前に家を売るには、家が売却完了するまで「離婚を待てる」ことが前提となります。
売却完了を待って時間の猶予を設けられる方は、離婚前に家を売ることをおすすめします。
1-1-2.離婚後にお互いのやり取りは控えたい
離婚後にお互いのやり取りは極力控えたいという方は、離婚前の売却がおすすめです。
不動産売却の手続きは、お互いの同意が必要です。離婚後は一般的に連絡がつきにくくなることから、離婚前のタイミングの方が、お互いの同意が得られやすく、スムーズに話し合いを進めることができるでしょう。
家の売却手続きは、離婚後でも頻繁に連絡を取り合う必要が出てきます。離婚後にお互いのやり取りを控えたい方にとっては、手間と感じたり、ストレスと感じてしまうことがあるでしょう。
離婚後はトラブルを引きずることなく新しい生活をスタートさせたいという方は、離婚前に売却を済ませることをおすすめします。
1-1-3.離婚後のトラブルは避けたい
離婚前に家を売却するメリットは、話し合いをきちんと持つことで夫婦の同意が得られやすいことです。
離婚前にきちんと話し合いをして売却することで、トラブルの深刻化を防ぐことができます。
というのも、離婚後はお互いの連絡が取り合いにくくなる傾向があり、「家を売却したいのにできない」「売却の手続きが進まない」などという問題が起こりやすくなります。不動産を放置していると、感情的なトラブルに発展しやすくなるのも事実です。
もし問題が深刻化すれば、弁護士を立てて話し合うことや、それでも結果が出ない場合は裁判所の判断を仰ぐ必要性も出てきます。
そのため、離婚後のトラブルや精神的な負担は避けたいという方は、離婚前に家の売却を済ませることをおすすめします。
それでは次に、離婚後に家を売るのがおすすめな人について見ていきましょう。
1-2.離婚後に家を売るのがおすすめな人
離婚後に家を売るのがおすすめな人は、以下に当てはまる人です。
●早く離婚したい
●家はできるだけ高く売りたい
●家を早期に売る必要がなく、離婚後お互いの連絡を取り合うことに抵抗がない
1-3-1.早く離婚したい
家の売却には時間を要しますので、早く離婚したいという方は、離婚を成立させてから離婚後に家の売却を行うことをおすすめします。
ただし、不動産を放置しておくとトラブルの元になったり、トラブルが深刻化する恐れがありますので、なるべく早く売却処理するようにしましょう。
1-3-2.家はできるだけ高く売りたい
家をできるだけ高く売るには、査定から売却完了まで平均して3ヶ月〜6ヶ月の時間を要します。
離婚協議中は離婚の手続きと並行して売却手続きを行う必要があるため、売却に専念できる環境ではない可能性があります。離婚後であれば、腰を据えてじっくり売却活動に専念できますので、家をできるだけ高く売りたいという方は、離婚後に売却することをおすすめします。
家を高く売り、損をしないためには、必要な手順やコツがあります。離婚後にどのように売却を進めるか検討しておくことで、スムーズに売却できます。
家を早期に売る必要がなく、離婚後お互いの連絡を取り合うことに抵抗がない
家を売ってすぐに現金化したい、ローンを支払い続ける必要がないなど、家を早期に売る理由が特になく、離婚後、お互いに連絡を取り合うことに抵抗がない場合は、離婚後に家を売却しても問題ありません。
とはいえ、誰も住んでいない家でも固定資産税・都市計画税の支払い義務は生じます。離婚後、お互い住む予定のない家であれば、なるべく早く不動産会社に相談をして売却することをおすすめします。
ここまで離婚前・離婚後のタイミングで家を売るおすすめな人をご紹介しましたが、まだ判断に迷うという方もいらっしゃいますよね。
2.離婚で家を売るタイミングを決める判断ポイント
離婚で家を売るタイミングは、離婚前にすべきか、離婚後にすべきか、それぞれ判断するポイントがあります。
まずは、離婚前の判断ポイントから見ていきましょう。
2-1.離婚前の売却は、トラブルを軽減できる
離婚前の売却は、起こりうるトラブルを軽減できることが一番のメリットです。そのため、トラブルをできるだけ避けたいという方は離婚前の売却がおすすめです。
不動産やお金の問題は、放置すればするほど、問題の解決は難しくなります。離婚後の生活のために、無駄なトラブルを避けたいという方は、離婚前にしっかり話し合い、売却を済ませることで新生活のリスタートが踏み出しやすくなるでしょう。
一方で、家の売却には時間がかかるため、家を売却するまで離婚を待てることが前提となります。このことを踏まえて、離婚前での売却を検討するとよいでしょう。
それでは次に、離婚後に家を売るべき判断のポイントを見ていきましょう。
2-2.離婚後の売却は、売却活動に専念できる
離婚後の売却は、売却活動に専念ができるため、家を高値で売れる可能性が高くなるというメリットがあります。
離婚で家を売る際に、家を高く売ることを重要視している方は、離婚後に売却活動に専念することをおすすめします。
一方で、離婚後はトラブルになりやすい傾向がありますので、離婚後でもお互い連絡を取り合うことをストレスに感じることなく、話し合いを持てる状態であることが重要です。
離婚前・離婚後、それぞれに判断するポイントをお伝えしましたが、中には、「今すぐ売却したい」、「すぐに現金が必要」、「トラブルなく売却したい」という方もいらっしゃいますよね。
そのような場合におすすめなのが「不動産買取」という方法です。
後編では、離婚で家を売るタイミングを見極めるポイントをお伝えします。