「予算が限られているけど、おしゃれで機能性も高いお部屋に住みたい」という人も多いのではないでしょうか。
そんな方には、中古マンションを購入してリノベーションをしたり、団地をリノベーションするのがおすすめです。
本記事では、特に団地でリノベーションがおすすめな理由や施工例について、分かりやすく解説していきます。
団地とは?
団地とは、『住宅の集合体』を指し、住宅を計画的に一か所に集めて建設した地区を指します。
その中でも、一般的に団地と言えば日本住宅公団(現・都市再生機構)による公団住宅、または都道府県や市町村による公営住宅を指すことが多いです。
戦後の経済成長期に入った日本では都市への人口集中が加速し、住宅不足が深刻な問題となりました。そこで、住宅の大量供給のために昭和30年に設立されたのが、日本住宅公団です。
当時の公団住宅はダイニングキッチン、水洗トイレ、ベランダなどを取り入れた最先端のものでしたが、住宅数の確保が優先されたため、間取りは3DKでも40㎡前後の狭い部屋が主でした。
最低居住水準として「住戸専用面積50平方メートル」が定められたのは、昭和51年度のことで、昭和40年代からニュータウン開発が各地で進められたほか、昭和50年代には住宅の高層化や専有面積の拡大も多く見られるようになりました。
日本住宅公団は昭和56年に住宅・都市整備公団(住都公団)へ、平成11年に都市基盤整備公団(都市公団)へ、さらに平成16年に都市再生機構(UR都市機構)へと変わっています。
この間、国内の住宅が数的に充足されたことや民間マンションと競合する面が多くなったことなどを理由に、平成11年に分譲住宅の供給を停止しました。
現在、住宅部門では賃貸住宅の供給のみが行われ、公団住宅の名称も「UR賃貸住宅」とされています。
団地というと『賃貸』を想定される方も多いと思いますが、平成11年までは分譲住宅としても多く供給されています。その分譲団地を購入して、リノベーションされる方がとても増えてきています。
団地リノベーション住宅のメリット
分譲団地のリノベーションには、以下4つのメリットがあります。
物件価格が安い
住環境に優れている場合が多い
管理がしっかりしている
耐震性がしっかりしている
それぞれについて確認していきましょう。
物件価格が安い!
一番のメリットは、何といっても同じエリアの通常マンション価格に比べ、購入不動産価格が安く抑えられることです。
その分、リノベーション費用や、好きな家具、その後の生活費に予算を多くかけることもできるので、以下のような方に人気です。
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住環境に優れている場合が多い!
公団住宅は、広い敷地にゆったりと建てられていることが多く、緑などの植栽が豊かで採光や通風などの条件も優れています。また、団地内の庭や公園が設置されているケースも多くあります。
郊外型の大規模団地では敷地内にスーパーや商店街、医療施設、幼稚園、小学校などが整備されている場合もあり、駅からの交通の便に優れている物件も多いです。
管理がしっかりしている!
公団住宅は大規模であるがゆえに、管理や修繕計画が行き届き、古い建物でも耐震診断や耐震改修が民間より進んでいます。
また、自治会などが活発でご近所付き合いが多いので、いざというときに助け合えることもメリットです。
耐震性がしっかりしている
団地の建物は古いというイメージから、耐震性に疑問を感じる人もいるかもしれません。
しかし、公団住宅の建物の多くは、柱ではなく壁全体で建物を支える、堅牢な「コンクリート壁式構造」で建てられており、阪神・淡路大震災や東日本大震災でも、大きな被害を受けた事例はありませんでした。
また、旧耐震基準で建設された団地でも、9割以上で耐震補強工事がなされています。
一方、団地リノベにはデメリットもあります。
団地リノベーションのデメリット
団地リノベーションのデメリットは、以下の3つです。
築年が古い物件が多い
自治体とのやりとり
間取り変更や工事内容に制限がある
必ずデメリットも確認したうえで、判断しましょう。
築年が古い物件が多い
多くの団地は築年数が経過しているものばかりで、共用部・専有部とも経年劣化していますので、管理や修繕がしっかりされている物件を選びましょう。
また、昭和40年頃までに建設された団地は5階建てで、エレベーターがないケースが多く、エレベーターがあっても小さくて、家具や大型家電品の搬入が困難なケースも多いです。
自治体とのやりとり
公営住宅は大規模な住宅であるがゆえに、自治体により管理されています。
その際、自治体のルールが細かく決められているケースがあり、その際の自治体や近隣住人とのお付き合いが煩わしいと感じる方もいるかもしれません。
しかし、前述のとおり、自治体が活発でご近所付き合いが多いので、いざというときに助け合えることも大きなメリットです。
間取り変更や工事内容に制限がある
公営住宅の多くは、コンクリート壁構造のマンションが多く、壊せないコンクリート壁が専有部内にあることが多く、間取り変更に制限がある場合が多いです。
また、配管スペースの位置と天井高さの関係で、水回りの位置変更が困難なケースも多くみられます。
その他、給湯器の種類に制限があり、『追い炊き機能』が付けられなかったり、エアコンが付けられない部屋があったりする物件があるなど、注意が必要です。
ここまで団地リノベーションのメリットやデメリットについて解説してきました。
しかし実際に、団地をおしゃれにリノベーションするのは、なかなか難しいもの。
どの素材や商品をどのように組み合わせれば良いか想像しづらい方も多いでしょう。
そこで団地をリノベーションする際も、ぜひ当社にご相談ください。
まとめ
デメリットも色々ある、『団地を買ってリノベーション!』ですが、やはり物件価格が安く、専有部の自由にリノベーションでき、リノベーション費用が掛けやすい団地リノベーションは魅力です!