家を建てる際、どういった建築資材を主とした構造にするのか、まずはそこが悩みどころとなります。
最近では鉄筋コンクリート造や鉄骨造なども人気がありますが、昔ながらの木造住宅という工法を今一度見直してみるのも良いかもしれません。
ではその木造住宅についてのメリットやデメリットを、耐用年数のカラクリも含めてご説明していきます。
木造住宅の耐用年数とはどれくらいなのか
耐用年数とは一般的に法定耐用年数のことを指しますが、その年数は建物自体の寿命ではなく、あくまでも減価償却のための年数となっています。
そして木造住宅の場合の法定耐用年数は22年と定められていて、新築から22年経過したころに建物の価値がほぼ0となってしまうという、計算上の耐用年数です。
ただ実際に住める期間としては、日本最古の木造建築が1300年以上前のものであることを見ると、きちんとメンテナンスをすれば予想以上に長持ちするのです。
木造住宅を購入するメリットとは
では木造住宅を選ぶメリットについてですが、まずもっとも大きなものとしては建築費用があり、他の構造と比べ材料費が安いためコストを抑えられるのです。
次に構造自体がシンプルなため、設計の自由度が高い、数年後のリフォームがしやすい、そして意外ですが耐火性に優れているという点が挙げられます。
そして木造ならではの特徴として気密性が高く断熱性や、さらに調湿性や通気性に優れている点があり、そのため快適な環境を維持できる構造と言えます。
木造住宅を購入する際のデメリットとは
木造住宅は鉄筋コンクリート造や鉄骨造と比較すると若干耐震性が劣りますが、建築基準法における現行の耐震基準震度6強の地震であっても倒壊や崩壊の恐れはほぼありません。
防音面で言いますと、木材は音を通しやすいという性質がありますので、防音性に関してはそれほど高くないというデメリットがあります。
また木造住宅のデメリットとしてよく知られているのがシロアリなどの害虫被害で、これはベタ基礎や防湿シートなどの対策を施すことで改善できます。
他の工法と違い、木材を現場に運び入れそこから組み上げるという工程ですので、職人によって品質にばらつきがでやすいというデメリットがあります。
まとめ
古くから日本の住宅には木材が多く使われてきたわけですが、その建築素材も多様化の時代となっています。
しかし木材ならではの良さや長所があり、それを生かすことで他の建築構造には劣らない構造を実現できるわけです。
ただ、短所の部分もよく理解し、こまめなメンテナンスは必要となりますのでその点はご注意ください。